宮廷文化が育んだワインとファッションの進化〜コラボライブレポ〜
昨夜はみきてぃさんとのインスタライブにご参加いただき、ありがとうございました!
みきてぃさんはフランス・ロワール産の赤ワインを、私はオーストリアの白ワインと南アフリカの赤ワイン、さらに極上のカマンベールを楽しみながらのライブ配信でした。
いただいたコメントをすべてご紹介できなかったのが心残りですが、お互いの仕事の話や失敗談、ほっこりエピソードなどにも話題が及び、盛りだくさんの内容でした。
みきてぃさんはイタリア製ストッキングの販売で、私はワイン業界で、それぞれ30年、25年の経験を積んできました。
そこで意外な共通点を発見!ワインとファッションは、17〜18世紀のヨーロッパ宮廷文化に影響され、王政の歴史と深く結びついているのです。歴史の流れとともにワインやファッションも発展してきました。
ルイ14世の時代には、絶対王政が確立され、ヴェルサイユ宮殿という豪華絢爛な宮殿が建設され、中央集権化が進みました。一方で、領土拡大を目指して大規模な軍事行動が繰り返され、戦争の負担で国が疲弊していきました。
宮廷ではボルドーやブルゴーニュのワインが人気になり、イギリスへの輸出も増えていきました。ちなみに、ルイ14世は医師から健康のためにワインを勧められていたという一説もあります。
ルイ15世の時代になると、貴族の享楽的な宮廷生活が国の財政難を招きます。公金乱用や王権への不満が増していき、後のフランス革命(1789年)の兆しが見え始めます。
この時代の宮廷では毎晩のように豪華な宴会が催され、シャンパーニュの名声がフランスの国内外で高まっていきました。
ルイ16世は、特に財政難の解決を図るために改革を試みたものの、貴族や特権階級の反発により失敗。1789年にフランス革命がおきてついに絶対王政が崩壊します。最終的にギロチンで処刑されました。
フランス革命期には、貴族の所領や修道院が没収され、多くのブドウ畑が民間に売却されました。これがワイン産業における、私有制度の確立と生産者層の変化をもたらし、フランスワインの品質向上や多様化のきっかけにつながりました。
こうした違いには、地理的な要素も深く関わっているのが面白いところです。フランスがヨーロッパ北部に位置し、海と陸に囲まれた位置にあるのに対し、イタリアは南寄りにあり、海に囲まれていることが多くの影響を及ぼしています。
例えば、フランスではボルドーのようにイギリスとの貿易が活発なエリアがある一方で、イタリアでは地中海を通じた他文化との交流が豊富で、異なるワインスタイルや食文化が形成されてきました。
北と南、内陸と海辺といった違いが、それぞれの国の食やワインの嗜好、さらには人々の性格にも表れている気がします。
私も大学時代にフランス文学を専攻していたこともあり、フランスの歴史に触れる度に心が躍ります。この革命期の歴史は何度聞いてもドキドキします。川の流れを変えさせてまで豪華絢爛なヴェルサイユ宮殿を作ったかと思えば、王様や王妃がギロチンで公開処刑されてしまうなんて、本当に極端ですごい国だと思います。
来週予定しているワイン会では、こうした歴史や文化の話も交えながら、みきてぃさんと一緒に美味しいワインを楽しみたいと思います!